旬感食材

毎月2回、旬の食材を取り上げて
ちょこっとしたうんちくをご紹介。

●第5回 「嫁姑戦争〜茄子の乱〜」

那須「嫁・姑・野菜」の3つの単語でネット検索をしてみました。すると上位にランクされたものはいずれも「姑が野菜を大量に送ってきて困る」と言う嫁の嘆きの声でした。中には「私が毎日使っている冷蔵庫にまで姑の存在があると思うと野菜室を開ける気がしません」とも。いやはや。姑としても好意で行なっているのでしょうが、なかなか思いは上手く伝わらないものです。
その代表的野菜はと言えばこれ!「秋茄子は嫁に食わすな」と言われる茄子ではないでしょうか?「嫁に美味しい秋茄子を食べさすなんてもったいない」と言う意味だと言われますが、「それは違う!茄子には体を冷やす作用があるので嫁の体調のことを慮ってのことだ」と言う説もあります。

那須管理栄養士の徳田泰子先生はこう解説します。「確かに茄子には体を冷やす作用があるので暑い夏場はいいですが、秋口は食べ過ぎるとお腹を冷やすので腹痛や下痢の原因になるかも」とのことでした。なるほど。
やはり姑の好意から生まれた諺なのでしょうか。いえいえ、姑バッシング派はこう続けます。「同じように秋カマスは嫁に食わすな、秋サバは嫁に食わすなと言う諺がある。やはり美味しいものは嫁に食わすなと言う意味にほかならない」と。
う〜ん!こうなると姑のほうが分が悪い。「嫁のことを慮って」といけしゃあしゃあと説明するのは姑側の面の皮の厚さが成せる技なのか!?いやいや、皮が厚いことも決して悪いことではありません。この茄子がそうです。

再び徳田先生はこうコメントします。「茄子の皮の色素成分にはその名もナスニンと呼ばれるポリフェノールが多く含まれ、活性酸素の働きを抑制するのに加えて、血管をきれいにして高血圧や動脈硬化を予防するなど血管を保護する効果があると言われています。
すなわち茄子は皮に栄養がたっぷりあるんです」と。なので「貴女はこちらを食べなさい」と、姑が焼き茄子の皮だけを嫁の皿に盛り付けたとしても、それは姑の意地悪では決してなく、お嫁さんを思う愛情から出たものに違いないのです。
多分、きっと。(汗)いずれにせよ、嫁姑問題に関して結局男は「茄子(為す)すべ」がないのでありました。チャンチャン!

(byエッセイシストKUNI61)

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